水道水に対する不安について

少し前(2011/3/9)のエントリー「Ustreamの生中継現場を見てきた」http://d.hatena.ne.jp/kikuiri/20110309/1299625051 で紹介した小野志郎さん。

本職は「家中まるごと浄水器」のイーテック http://www.etec.jp/ の社長さんであらせられます。
この小野さんが、水道水の放射性物質について、記事を書かれてますので紹介します。

水道水の放射性物質福島県飯館村で基準の3倍超える値を検出した件について
http://ow.ly/4kKAg

わたしがあえて要約いたしますと

  • 検出された965Bq/kg(水なので実質上 Bq/l)の数字は、確かに「基準値の3倍」であるが、1リットル飲んで、21.23μSv相当
  • この水を1年毎日1リットル飲んで7749μSv/y。これはCTスキャンとX線それぞれ1回分
  • 厚生労働省が「飯舘村の水は代わりがなければ飲んでも差し支えない」といったのは上記が根拠と思われる
  • 東京在住のかたは http://113.35.73.180/monitoring/w-past_data.html をみとくこと。
  • 上記の値は3/20で2.93(引用者注;293ではない)Bq/kg
  • これを1年毎日1リットル飲んで23.52μSv

おそらく、Bq→Svへの換算は「緊急被ばく医療ポケットブック」内の「内部被ばくに関する線量換算係数」http://www.remnet.jp/lecture/b05_01/4_1.html の数字を使っているかと思います。
ヨウ素131で、2.2×10-8 Sv/Bq
 上記数値を計算すると、965×2.2×10の-8乗=2123×10の-2乗×10の-6乗=21.23μ(Sv))

この数字で心配するのはちょっと無茶と僕は思っております。

それにヨウ素131って、半減期が8.04日なので、排出が止まってから32日たつと、線量自体がどう考えても1/8になるんですよね。これから1年間福島原発ヨウ素131を出し続ければ話は別ですが……。

自分自身もいちおう心配は心配なので、全国の放射能濃度一覧 http://atmc.jp/ は見てますけどね〜。
そこらへんは、なかなか便利な世の中になったモノでございます。

追伸;一般的な健康被害の解説について、一番わかりやすいのは下記の文章かな
福島原発における放射性被ばくの解説」(東京大学医学部附属病院放射線科の中川恵一先生)
http://www.u-tokyo-rad.jp/data/toudaivol4.pdf

3/23さらに追記 上記pdfに書いてないのだが、半減期の短いヨウ素にくわえ、セシウム134、セシウム137、ストロンチウム90の評価をどう見るかが問題だなあ。