温暖化に強いお米「にこまる」

仕事で「お米」の調べ物しているうちに、ちょっと仕事に使えない(単に締め切りに調査が間に合わなかった(-_-;))小ネタがあったんで備忘録として書いておきます。


温暖化ということが言われておりまして、お米で言いますと、ここ数年の傾向ですと、「北海道、青森のお米がメシウマ……でなくてめちゃうまい」ことになっております。

昔(といっても10年前くらい)、青森に、ちょうど「ねぶた」の期間に出張がありまして(多少狙いましたが(^^;))、仕事先の人と一緒に見物に出かけました。

ご存じの通り、「ねぶた」はお盆前に行われるものでございまして、この時期ですと、夜になっても東京から西では暑くてたまらない「熱帯夜」になっております。

ですが、「ねぶた」見物をしていた私は、1時間もたつともう寒さにがたがた震えておりました。背広の上着をはおらないともう大変なことになってるわけですね(^_^;)。

そのくらい青森は寒かったわけでして、正直「よくこんなところで(熱帯が原産の)お米が作れるなあ」と思ったのであります。

ところがどっこい、21世紀になると、青森はどえらく暑くなりました(驚)。97年8月の月平均気温が22.7度だったのが、07年8月は24.6度と2度近く上がってます。これは仙台といい勝負(というか、この年は仙台も暑くて、平均25.6度とこっちは東京といい勝負(-_-;))。
08年になんとか?21.9度に戻ったんですが、今後どうなることやら。

まあ、昔「ササニシキ」で鳴らした!?宮城並みまで気温が上がれば、そりゃあお米も美味しくなるってもんです(^_-)。


もちろん、青森だけが暑くなったわけではなくて、九州も暑くなりました。

福岡を例に取りますと、97年8月の月平均が28.0度だったのが07年には29.4度。08年8月は27.4度と涼しかったのですが、7月が29.4度……ってこれ、「平均」ですよね(・・;)。

ここまで暑くなると、日本のイネは耐えられなく?なります。
どうなるかと申しますと、登熟期(種子が次第に発育・肥大する時期)にやたら暑いと、白未熟米が増える「高温障害」を起こしたり、ウンカなどの害虫が大発生したりするわけです。

だもので、九州のお米の産地は、ここ数年「高温」には相当悩まされてきました。


しかし、日本の育種技術はスゴイもので、高温障害に強いお米「にこまる」というお米が2005年にデビューし、市場本格登板となった2008年産は、なんと長崎県南地区の「にこまる」が、長崎県で初めての食味最上位の「特A」に輝きました。

ちなみにこの「特A」ちうのは、日本穀物検定協会が発表している、全国の各地区で生産されるお米の食味ランキングなのですが、08年産の「特A」といいますと

岩手 県南 ひとめぼれ 特A
宮城 県北 ひとめぼれ 特A
宮城 県中 ひとめぼれ 特A
秋田 県北 あきたこまち 特A
山形 内陸 コシヒカリ 特A
山形 庄内 はえぬき 特A
山形 内陸 はえぬき 特A
山形 庄内 ひとめぼれ 特A
福島 会津 コシヒカリ 特A
福島 中通 ひとめぼれ 特A 
群馬 北毛 コシヒカリ 特A 
山梨 峡北 コシヒカリ 特A
長野 東信 コシヒカリ 特A
新潟 上越 コシヒカリ 特A 
新潟 中越 コシヒカリ 特A
新潟 魚沼 コシヒカリ 特A
新潟 岩船 コシヒカリ 特A
新潟 佐渡 コシヒカリ 特A
京都 丹後 コシヒカリ 特A
長崎 県南 にこまる 特A
熊本 城北 ヒノヒカリ 特A 

と21地区。東北地区の「ひとめぼれ」「あきたこまち」そして新潟の「コシヒカリ」と全国的にも相当名の通ったおなじみの産地が名を連ねています。

これら強豪に混じって「特A」を取るというのは並大抵の食味ではありません。例えば、関東地区では群馬北毛コシだけが「特A」(ちなみにここも初入賞)。北陸から西では3地区しか「特A」はとれていないのです。

※ 確かに大阪にいたときはあんまり美味しいお米に当たった記憶がないような……

さて、この「にこまる」とは……

と、詳しく調べ切れて食べるきっかけもあれば仕事ネタにしてたんですが、そこらへんがうまくまとめ切れなかったので、「にこまる」について詳しくは

九州沖縄農業研究センター→http://konarc.naro.affrc.go.jp/padi/rice/
全農ながさき→http://www.ns.zennoh.or.jp/back_num/2006/10/nikomaru.html

のサイトをみて下さいね〜 と流してしまうのでした(^_^;)。